2012年3月28日水曜日

教不厳 師之惰

 これは中国の宋代に編集された「三字経」に出て来る言葉で、「教えて厳ならざるは 師の惰りなり」と訳します。つまり、教えながら厳格でないのは、師の怠りであるという意味です。
 最近、日本の会社は「褒めて育てる」手法が主流となり、やさしい上司、大人しい上司、命令しない上司、叱らない上司が増えています。「教不厳、師之惰」で育った中国人社員から見れば、日本の企業はあまりにも「教えてない」のに「分かってない」ことを咎められることが多いと感じるでしょう。最初は良い上司だと思っていても、なぜか後から嫌いになるのは、このためです。
 外国人が日本の企業に入社する時は「郷に入れば郷に従う」と相当な覚悟を決めて入るはずです。「教不厳、師之惰」を意識して、教育をするなら入社した時に厳しく徹底して行うべきでしょう。