2014年1月29日水曜日

第二回若手外国人社員と留学生との交流会の報告

第二回若手外国人社員と留学生との交流会
日時:平成251211日(水) 1830分~2030
場所:ACU ラウンジ
参加者:外国人社員14人、留学生23人、関係者6


第一部
1.        開会の挨拶及びブリーフィング

㈱北海道チャイナワーク 張 相律氏

みなさん、こんばんは。改めて自己紹介させていただきます。私、株式会社北海道チャイナワークの張相律です。この事業は、札幌商工会議所主催の事業ですけれども、当社が委託を受けて実施しています。名前の通り私も外国人です、中国出身です。今から18年前に札幌に来ました。最初一年間は、日本語学校で日本語を勉強して、それから北大に入って、三年間建築の勉強をし、そのあと1999年卒業して、就職出来なかったので、自分で会社を作りました。そして今、会社は14年目に入っています。みなさんも何人かは、うちの会社にも来たことがあると思います。北海道もグローバル化が少しずつ進んでおりまして、外国人人材の採用もだんだん増えています。みなさん今日来られた留学生は、是非札幌で就職したいという方が多いですね。また、既に就職された元留学生の人達もみんな北海道大好き、札幌大好きで札幌に残った人ばかりです。それでは私の方から簡単に、留学生の就職活動の流れの説明の前に、参考になるかどうか分かりませんけれど、自分の学生時代の話をさせていただきます。




私日本語学校に一年いましたけれども、実は日本に来るときに、親から、親戚からお金を借りて来まして、一年後にすぐ返さなければならないというプレッシャーというか、自分で決めていました。学校は午後1時~5時までの授業で、8時~12時まで皿洗いのアルバイトをして、その後1時から3時半までホールスタッフのアルバイトをして、その後帰って宿題をして、日本語の勉強をして、6時から7時半まで新聞配達。そして8時半から寝て、10時までに起きる。一年間そういう生活をしました。アルバイトを3つ、本当はしてはいけなかった。そんなにアルバイトしてはいけないということは、当時知らなかった。とりあえず、借りてきたものを返さなければと思って、お金を貯めて返しました。これは別にどうでも良いことだけれども、ひとつだけ自慢できることは、アルバイトを3つ掛け持ちして、寝る時間は3時間半しかなかったけれども、一年間、実は授業を一度も遅刻したことはありません。もちろん休んだこともありません。その日本語学校開講依頼初めて皆金賞を、私がもらいました。そのお陰でその学校の校長先生とか、学校の先生とかに大変可愛がっていただいて、色々なことがありました。その時に私は一つだけ、自分の心の中に決めたことが実はあります。「絶対に一回も休まない!どんなことがあっても休まない!」っていうのを決めました。実は新聞配達とかしても、北海道の冬は雪が大変です。休みたくなります。でも、新聞配達も休んだことはありません。学校もちょっと休みたいなと思うことはありましたけれども、休まなかった。とにかく、続ける!休まない!ということを、大事にしてきたのかなと思います。その後も自分の中では、何かを決めると必ず最後までやる。これだけは、負けないつもりでやっています。今も、12月から、皆さん知らないと思いますけれど、倫理法人会という朝の経営者達の勉強会があります。12月から私は入りました。また自分に一つ課題を与えました。週3回、朝勉強に行くと決めました。朝6時半からです。ということは5時に起きなきゃいけないし、今日も5時に起きて6時前に家を出れば、6時半にセミナーに参加できます。週三回、スケジュールを入れています。まだ自分で決めた自分との約束を今のところは果たしてきています。これからも続けたいと思っていますけれども、みなさんこれから就職活動、非常に大変です。そう簡単に上手くいきません。何事もそう簡単に上手くいかないのです。でもそれでも、先輩にいろいろ聞いたり、他の人からいろいろと学んだり、あるいは、自分のところに何か問題がないかな?改善するところはないかな?と、そういうことを常に考えて、改善して、行動して、実践して、必ず何かの形で、結果は得られると思います。
みなさんの方に、お配りする資料に、就職活動に役立つウェブサイト一覧があります。それを今日ちょっと用意しましたので、留学生の皆さんに配って頂きたいと思います。色々なサイトがありますので、このようなサイトから是非情報を入手してください、そして、外国人を採用したいという希望も結構出ているので分かると思います。それから、就職活動の全体の流れとしては、最初に自己分析をしなければならない。色々な面で自己分析をして、業界研究をして、それからエントリーシートを準備する。分かりますか、みなさん書いたことありますか?エントリーシート。それからエントリーすると、そこから始まります。もちろん履歴書も書かなければいけない。これから先輩たちが、就職活動で得た経験をみなさんに披露すると思いますけれども、非常に大事です。それから合同企業説明会とか、或いは直接企業単独で行っている説明会とかに出掛けて、説明を聞く。その後面接です。面接も一次面接、二次面接、三次面接とか、面倒くさいなと思うかもしれません。1回で決めろと思いますが、そうではない。書類選考があって、面接。最後は、役員面接。企業によっては社長が直接面接するというところもあります。北海道の企業は中小企業が多いので、小さい会社になると最初から経営者に会って、一回で済む場合もあります。しかし、大きくなればなるほど、23回の面接はあると認識しておいてください。それからOB・OG訪問もあって、だいたい内定が決まるのは、再来年卒業する人でしたら来年の3月とか。この辺りに内定が出ます。来年既に卒業するという方も今日多いので、もう間に合わないと思うかもしれませんけれど、確かに全体的な就職の流れから見れば、今就職活動というのは遅い状況です。ただ、諦めないでください。北海道の企業は意外と間際で採用しますから。その2年前とか、1年前とか、あんまり動きがありません。例えば来年の4月に採用予定の人が、何かの都合でやめるということになった場合、或いは年明けたら辞める人がいるのですぐに採用しなければならないと、こういう会社は常に出てきます。ですから諦めないで、就職活動をし続けて欲しいと思います。諦めないことです。止める時は、すぱっと止めることです。もうここまでやったからあとは納得して、もう帰りますと。でも一番良くないのは、たらたら就職活動しているのかしていないのか分からないような活動は、なかなか上手くいきません。やるときは根気よく、ガッツをもってやっていくということも大事です。
今日、三人の先輩の留学生、まだ突然指名もあるかもしれないですけれども。よく私の司会は、突然私と目があった人を指名して話してもらうこともありますので、ちょっと心の準備をしておいてください。今日話してもらいたいのは、まず、一回目の就職。学生の時、初めて卒業して就職したときの、就職活動をどうなされたかというのを話して頂きます。その時のノウハウとか、コツとか、気を付けるべきこととかを話して頂きたいと思います。もうひとつは、既に就職して時間が経っていますので、就職をしたら、こういうことが大事です、みなさんも今からこういうことを意識しておいた方が良いよ、あるいは、事前に勉強しておいた方が役に立つということがあったら、是非後輩のみなさんに教えて頂けたらと思います。それから就職活動をして、晴れて就職をしても、すべてが良いことだとは限りません。いろいろな困難にぶつかるのです。そのようなとき、どのような心構えでそこに立ち向かっているのかというのも話して頂ければと思いますので、一人だいたい15分程度で、宜しくお願い致します。最初に、グローヴエンターテイメントの韓丹さんにお願いしたいと思います。自己紹介も兼ねて宜しくお願い致します。


就活経験発表
グローヴエンターテイメント㈱ 韓 丹 氏

みなさんこんばんは。只今張さんからご紹介に預かりました、グローヴエンターテイメントの韓と申します。実は人前で話すのが得意ではないのですごく緊張して、先にビール一杯飲んでくれば良かったなと凄く後悔しています。まず、簡単に自己紹介をさせていただきます。わたしも中国出身で、日本に来たのは2001年、今から12年前です。同じく、まず日本語学校に2年間通って、そこから北海学園大学に行って、経営学部経営学科の第一期生として入学して、学生生活を送り、せっかく日本に来たのだから、日本の企業を経験してから帰ろうと思って、就職活動を始めました。まさかこんなにいるとは予想していなかったので。最初に就職した先はITのベンチャー企業です。そのあと色々と波乱万丈のことがあり、時間がないので割愛させて頂きますが、その後は貿易のお仕事ですとか、またITに戻ったりとか、色々と転々として、去年の6月に今の会社ブライダル、結婚式をする会社ですけれども、ご縁があってそちらで働くことになりました。今は人事の仕事と、広報の仕事をしています。人事の仕事は、新卒採用、中途採用、あと既にいる社員さんの研修や面談という仕事をしています。広報に関しては、会社のPR、プレスリリース、メディアの対応や、テレビ・ラジオの対応をしています。今日はせっかくこのような機会を頂きましたので、留学生の皆さんにとって有益な情報を与えられたらと思っています。わたし個人の経験を踏まえて、いくつかお話しをしたいと思います。
まず就職活動についてなのですが、これから就職活動をするみなさんに3つのポイントをお伝えしたいと思います。
まず一つ目は、内面だけでなく、外見を磨いてください。それはなぜかと言うと、実は初対面の人の印象は97%外見で決まります。正直、面接の時にどんな話をしたのか、学生を山ほど見ていますので、面接官はどの人の話が印象に残ったというよりも、ぱっと見の印象が大きいのです。私も人事の仕事を始めてから気づいたのですが、みなさん面接をする時に、自分が思っているより見られています。髪の毛から靴まで隅から隅まで見ます。それはなぜかと言うと、就職活動はその人の人生を左右する大きなポイントなので、その人は自分の人生が変わるイベントに対して、どこまで本気でやっているかというのは、服装から見ることができます。個人的な考えですが、就職活動を適当な格好でやっている人は、決して良い仕事は今後出来ないと思います。それは、個人的な意見ですが、例えばどんな素敵なPRをしていても、靴が傷んでいたり、見えないと思っていたシャツがヨレヨレで汚れていたりとか、それでだいぶ印象は下がってしまいます。実際凄く素敵な人だったとしても、凄く勿体ないことなので、細かいところも気にして下さい。ですので、就職活動にお金をケチらないでください。適当に安いリクルートスーツを買いたいのはわかりますが、わたしも学生時代に経験したからその分の費用や、学費や生活費があるのはわかりますが、それは自分に対する重要な投資だと思って、良いもの、自分に合ったものを選んでください。サイズですとか色ですとか。それは、きっと自分の自信にもつながりますので、是非これから意識してもらえたらと思います。特にわたしたち外国人の場合には、面接で緊張して日本語がうまく伝わらない場合もあると思います。その時は、やはり見た目で面接官に強い印象を残すことが出来るので、常に見られていることを意識して、面接に行く前に慌ただしくなく、時間に余裕を持って、きちんとキメて、家を出る前に全身鏡で自分を見て「よし」と笑顔で言えるようになってから出て下さい。あと、会社にもよりますが、書類選考の場合に、履歴書に貼る写真も意識してください。インスタントで自分で撮れるBOXで撮らないでください。なぜなら、背景の色や、明るい表情とか、清潔感とか、そういった部分をこだわりたいならば、ちゃんとした写真館で撮ってください。美白とか、ウソにならない程度で加工もしてくれますので、その第一印象としてはそのくらい隠していてもアリだと思います。もちろん内面を磨くことも大切です。実は人の態度だったり、表情だったり、全てその人の内面から外面に現れたものだと思っています。ただ、外面は1日、2日で作れるものではないので、今日今から出来る外見磨きを意識して、就職活動に向き合って下さい。
二つ目は、素の自分でいること。これは就職活動のときによくあることですが、面接官に良く思われたいから、つい格好良いことを言ったり、これは完璧だというような答えを準備して行くと思いますが、実は、その時言ったことが本当かどうかは、面接官はだいたい見抜くことが出来ます。素の自分を見せることが一番良いです。面接では自分を着飾るよりは、自分らしさを全力で出して、自分らしい自分を自好きになってくれた会社が本当に自分に合った会社だと思います。分かりやすく例えると、会社と会社員の関係は、恋愛と全く同じだと思います。お互いのことを好きにならないと、両想いにならないと、採用は成り立ちません。面接はお見合いだと思えば良いのです。学生さんはその会社に入りたければ一生懸命アピールしますし、会社もこの学生に自分の会社に入って欲しいと思ったら、好きになってもらう努力をします。どうしても欲しい学生がいても、私たちが欲しいと思う学生は、だいたい他の企業の方にも欲しいと思われる学生ばかりです。そこで勝ち残るためには、会社の力や社風、仕事内容で判断されるので、どうしても欲しい学生に振られることも多いです。冷静に判断した場合うちの会社に合わないなと思った場合には振ります。両想いになることが一番です。そのためにも素の自分でいることが、あとからすごく楽です。例えば付き合って、こういう人じゃなかったのに、なんでこうなったのだろうということはよくあると思いますが、急に気持ちが冷めることがあります。会社ともそうで、どんなに良い会社だと言われても、入ってみると色々なことがあります。これはどこの会社にも言えることだと思いますが、最初から素の自分でお互いがいることによって、若干ギャップがあっても、そこの気持ちが変わらなければ、好きで居続けることが出来る確率が高くなります。そして、どんな仕事をするかというよりは、誰と仕事をするかということに焦点を合わせて欲しいです。何をするにしても、誰と一緒にするかというのがとても大切です。同じ目的の仕事でも、誰と一緒にするかで、生み出されるものが違います。私もいくつもの仕事を経験しましたが、今の仕事が一番長く続いています。その理由はただ一つ、私はグローヴエンターテイメントという会社の人間がみんな好きだからです。私も転職する時、入社した時からそうですが、今でも毎日朝起きて、よほどの二日酔いでない限り、今日は仕事に行きたくないなという日は、ありません。早く行ってみんなと会いたいなという感じで、私には一番合っているなと、何社も経験してやっと思いました。なので、みなさんにひとつアドバイスをしたいのは、みなさん就職と言いますが、就職ではなくて、就社してください。心から好きになれる、一緒に仕事をしていきたいなと素直に思えるような仲間を見つけてください。それが一番長く続けられる秘訣だと思います。
三つ目は、チャンスは自分で作るもの。私の実体験になりますが、今の会社の前の貿易会社で、転職を考えていて、インターネットで札幌の貿易会社を調べていたのですが、札幌で貿易をしている会社がそもそも少ないということと、その時期募集を出している会社はありませんでした。普通だったらそこで諦めて違う業種で探すことになると思いますが、そのときどうしても諦めきれず、一か八かと思って、一番自分のフィーリングに合うと思った会社に、募集も出していないのに、自分で履歴書と熱い思いを書いて出しました。でも一週間経っても何もリアクションがなくて、「あぁ、やっぱりダメだったんだな」と思った時に、先方の会社の所長から直接携帯に連絡がありまして、一度会いませんかという話になり、面接をして無事に入社する事が出来ました。あとで分かったことですが、ちょうどその時タイミングが合って、人の募集を出すほどでもないけれど、人を探していたということがあり、まずチャレンジしてみる。全く何もリアクションをとらないと、可能性はゼロから変わらない。ちょっとでもやってみようかなと思った瞬間から可能性が1%になります。何事もやってみなければ分からない。どんなことでも、自分でなにかやってみようかな、ちょっと興味があるなと思ったら、是非チャレンジしてみてください。やらないで後悔するよりは、やって失敗した方が価値があります。人生は一回でも成功すれば、過去全ての失敗は経験と呼ばれるので、失敗を恐れずにやってみてください。
あとひとつは、日ごろの人脈はチャンスだと思います。私は日本に来てからずっと、ひとつ頑張っていることは、人脈作りです。日本に来て3週間くらいは日本語が話せないのに、日本語を覚えたいと思って、ひとりで飲みに行っていました。ここひとりでも入りやすそうだなと思った所に入って。たまたまそこで働いていた人が美容学校の学生だったので、髪を切ってもらったり、日本語を教えてもらったりしました。そこからずっと積極的に学生時代でも社会人になってからも、色々なパーティーやイベントや交流会とか、なるべく断らないで誘われたら行くようにしています。そういうところに行くと、たくさん良い人脈を作ることが出来ます。もちろん何かをするために下心を持って人脈を作ったわけではない。せっかくみんな海外にいるのだから、海外での生活を楽しくするために、なるべくひきこもりにならないで、時間があったら外に出た方が良いと思います。色々な人と出会うことで、自分の感性も豊かになりますし、札幌での生活も楽しくなります。そして、人脈が繋がれば繋がるほど、自分の未来の可能性が広がります。私も今の会社と出会ったのはただの飲み会でした。そして出会った今の上司が誘ってくれて、入社する事になりました。まさか自分がブライダルの仕事で勤めるなんて夢にも思ってみなかったことが、今現実になっているというか、今までで一番合っている会社というのは事実です。人との繋がりは大切です。たまに偶然だと思ったことは、実は必然だったりもするので、皆さんも動いてみてください。
次は、社会人の心得をみなさんにお伝えして終わりたいと思います。これも三つのポイントで伝えたいと思います。まず一つ目に中国にもあることわざですけれども、郷に入れば郷に従えということです。私たちは日本の企業で勤めることになりますので、自分の国の働き方とたくさん違う部分があります。その違いをある程度理解しないと、自分も会社も辛くなります。自分の中でどうしても譲れないポリシーや、プライドがあれば、自分の考えを徹しても良いと思いますが、組織の中にいるということをしっかりと意識して自分は雇われているという立場もきちんと意識して、会社の規則やルールを理解した方が良いと思います。特に今まで外国人を雇ったことがない会社に入った場合、理解しあえるまでにはすごく時間がかかるので、そこは積極的に自らコミュニケーションをとった方が良いです。
二つ目は、人間関係は鏡。日本人、外国人関係なく、働く上で一番難しいのが人間関係です。実は、すべての人間関係が鏡だと思います。なぜなら、自分の周りで起こっていることは、実は自分自身の行いであったり、自分の行動の表れだと思います。鏡って、自分が笑えば鏡も笑ってくれる。自分が怒れば怒るし。全ての事は自分に原因があるということです。ですので、上手くいかない時はすぐ相手のせいにしないでください。まず自分から原因を探してみてください。自分の納得する答えが見つかるはず。他人の過去は変えられないけれど、自分の未来は自分で変えられます。同じ事でも見方を変えて、色々な立場から考えることが出来るようになって欲しいです。
最後のポイントは、これも中国の諺ですが、初心忘れるべからずです。仕事をしていると、辛いなとか、もうだめだなとか、そんな気持ちになることがあります。そんな時は、始めた時の気持ちだったり、目指しているビジョンや、お客様の気持ちや、本当に大切にしなければいけない心だったり、つまずいたときには忘れがちです。グイグイ前に進むことも大切ですが、時には立ち止まって、周りをぐるっと見渡してみることもとても大切だと思います。人生は一度しかないので、誰しも辛い思いをしたくてこの世に生まれてきたわけではありません。みんな幸せになりたいからこの世に生まれてきたし、今一生懸命頑張っているはずです。この一日は過ぎたら二度と戻ってきません。仕事は人生のすべてではないのですが、人生の大部分を占めるものであることも事実です。なので、焦らず本当に自分のフィーリングを信じて、この会社だなと思った会社にアピールをして、入社できるように頑張ってほしいです。最後になりますが、わたしも色々とつまずいたり、落ち込んだり、困難にぶち当たった時に思い出す大好きな言葉がありますが、25部しか印刷していませんが、ここに置いておくので、興味があれば留学生の皆さん最後にみんな一枚ずつ持って行って下さい。もし何かあったらヒントになれば良いなと思っております。これでわたしの話しを終わります。ご清聴ありがとうございました。



就活経験発表②
㈱北海道セイカン工業 李 想氏

みなさん、こんばんは。李想と申します。こんなに大人数の前で話すと思っていませんでしたので緊張しています。特に先程の韓さんのスピーチが素晴らしかったので、更に緊張しました。まず簡単に自己紹介させていただきます。私は李と申します。出身は中国の遼寧省の永康市です。三年前中国の大学を卒業して、北海道大学の教育学部に進学して、今年3月卒業し、現在の㈱北海道セイカン工業に入社しました。当社が扱っている商品の一部は、中国で作っています。そこで、わたしの主な仕事内容は、中国メーカーとの貿易交渉、通訳です。また、来客の応対、業務的な仕事も行っています。それでは、就職活動の話しに移りたいと思います。日本に来てからよく質問を受けたのは、なぜ日本に留学しに来たのかという質問でした。そして、就職活動が始まってからはどうして日本で就職したの?という質問が定番になっています。私も今の会社の面接を受けた時、聞かれました。その他、両親から帰ってきてほしいと言われていないかとか、将来に関わる現実的な問題もありました。本当に日本で就職したいか人に答える前に、自分に答えられるかどうか、その気持ちを確かめるのが一番大切だと思います。周りの友達の中で、迷いながら就職活動をした友達のほとんどは、就職活動を途中でやめてしまいました。それに対して、最初はっきりと目標を持った人は、途中で失敗をしてもみんな就職する事が出来ました。
  わたしの就職活動は札商アジアンブリッジから始まりました。講座の中で日本の就職事情や社会でのマナー、お辞儀の仕方などを習いました。また、模擬面接も行われて、声の大きさ、座り方等、普段自分が気付かない点を講師に指摘されて、とても役に立ちました。特に、アジアンブリッジプログラムを通じて、大学一年の夏休みを利用してインターンシップへ行きました。昔からホテル業にも興味がありましたし、また、大学の研究は温泉に関わるので、鶴雅に志望しました。2週間レストランで先輩の仕事の様子を見たり、手伝ったりしました。しかし、言語の問題があって、お客様と関わる機会はあまりありませんでした。そのときはあまり自信がなかったのです。正直に申しますと、就職の事について結構悩んでいました。親と離れてひとり異国で仕事をするなんて、なんとなく寂しさと難しさは想像がつきました。
そして、本当に日本で就職しようとしたきっかけは、日中合作映画の撮影通訳をしたことでした。夕張の撮影で、両国のスタッフは、言葉・習慣が違うためトラブルになることも何度もありました。例えば、集合する前にいつも5分前に集まっている日本人スタッフは、出発に間に合えば良いと思っている中国人をせき立て、不愉快な雰囲気になりました。その時は私がそれぞれの国の違いをスタッフに伝え、仲を取り持つことが出来ました。経験があったことにより、両国の言葉や習慣を知って、真ん中に入って作業を円滑に進めることが出来て、とてもやりがいを感じました。そしてそのような仕事をしたいと決心しました。またこの撮影スタッフの経験も、履歴書の自己アピールや志望動機となりました。
就職活動の中でわたしにとって一番苦労したのは、履歴書を作成する事でした。例えば、学生時代に力を入れたことは何ですか?というところで、単に何に力を入れたかだけではなく、そのことで何を得たのか、今後の仕事をするうえで、どのようにつなげて行けるのかがポイントだと思います。また、限られたスペースや字数の中で、自分の意欲や経験を最大限にアピールしなければならず、言葉をまとめるのも大変でした。何を書けばいいのか、自分のアピールできる点はなにか、最初は全然分かりませんでした。そこで自己分析を全然やっていないことに気づきました。成功した経験、失敗した経験、楽しかった経験等をすべて整理しました。履歴書を書きあげるにあたって、本当に何をしたいのかが、はっきり分かるようになりました。
最後、就職した後の話しもちょっとしたいと思います。私は入社してからまだ一年も経っていませんが、色々な経験が出来ました。失敗もたくさんありました。入社してすぐの出来事ですが、来客の時にお茶を出す順番を間違えました。ある日、会社の大会議室でお客様を接待しました。最初はお客様にお茶を出しました。その後、社内の人間にお茶を出しました。しかし、社内の人間はバラバラに座っていた為、手間を省くため、前に座っていた社員からお茶を出しました。上司から、「社内の人には役職順にお茶を出しますよ」と言われました。また、来客が帰られる時、深くお辞儀をするのですが、これも日本のビジネスマナーですね。このように、各国の習慣や文化ビジネスマナーをしっかりと理解することは大事だと思われます。そして、入社後難しいと思ったのは、電話を取ることです。最初は社内の人間の名前さえも聞き取れませんでした。会社名を間違えて、同僚に笑われたこともありました。とても悔しかったです。もし中国で働いていたら、電話対応で間違えることなどないと思ったからです。それから、私は取引先のすべての会社名を見たり、商品のカタログを見たりして、今では電話対応も出来るようになりました。過去の10ヶ月間を振り返ると、仕事がうまくいかないとき、落ち込んだこと。また、自分のミスで上司に怒られ、会社を出て泣いたことがありました。就職活動の時も、必ずどこかで困難にぶつかると思います。それを乗り切るためにも前向きに頑張るしかありません。
私は日本に来て、もうすぐ4年になります。この4年間の中で、最初は不可能だと思ったことは、チャレンジしてみたら全て可能になりました。みなさんも、自分の夢に向かって、どんな困難にもめげず、とにかくチャレンジしてみてください。これが今日、私が皆さんに一番伝えたいことです。みなさん一緒に頑張りましょう。少し早いですがこれで終わります。ありがとうございました。





就活経験発表③

日本旅行北海道 鄭香丹氏

みなさんこんばんは。初めまして鄭香丹と申します。初めに自己紹介をさせて頂きます。私は中国の瀋陽出身で、そろそろ日本に来て13年になります。2006年に札幌大学を卒業して、20064月からずっと日本旅行北海道で働いています。旅行会社で働きたいと思っている人いますか?意外と多いですね。先程、先輩方たちの話しがとても素晴らしくて、わたしは何を言うべきかちょっと迷っているところですけれども、私の場合には、日本の企業で働く時になにが大切なのかを話した方が皆さんの役に立つのではないかなと思っています。先程張社長もおっしゃっていましたけれども、諦めないことが大切だと思います。
わたしも就職活動をしたきっかけは、札幌商工会議所が開いている留学生向けの合同説明会でした。そこで、日本旅行北海道の人事の方がいらっしゃって、エントリーをして、筆記試験と面接を受けて、日本旅行北海道で働くことになりました。私も本当に就職活動をする時は、結構落ちる事がありました。そのとき私は最初から旅行会社で働きたいという気持ちが大きかったけれども、まだ経験がなかったので、ただ合同説明会に行っていただけです。ただ話を聞いて、あぁこんな感じなんだなで終わっていました。それが失敗で、全然決まらなかった。よく考えたら自己分析が大切だったのですね。あとは、自分がこの会社には行って何をしたいかが大切だと思いました。ただ、日本で就職したかったからだと、あまり続かないと思いますね。
わたしがずっと日本旅行北海道で続けているのも、この会社でなにをしたいのかが明確だからだと思います。旅行会社のイメージはなんですか?「添乗員」「ツアー」。旅行会社はやはり一般的に日本の方はカウンターもあるし、直接お客さんに接客する事もあるし、添乗員もそうですね。私が今働いているところは、国際事業部といって、海外のお客さんにもっと日本に来てもらうために海外出張をしたり、バス、ホテルの手配をします。最初に私が日本旅行に決まったのは、外国語が出来るからだと思います。みなさん日本人ではないので外国語が話せるのは当たりまえだと思いますが、外国語が話せればいいやという話ではなく、外国語はただの手段でしかないですね、仕事のステップアップをする手段でしかないと思います。日本や中国、韓国、アメリカ・・・色々と文化が違いますから、その日本の文化に染まることだと思います。先程先輩が話したように、お辞儀の仕方や、さっき李さんが話されたように、電話対応が本当に難しかったです。わたしも最初は電話を取る時に、普段しゃべる時と敬語の使い方があまり分からなくて、お客さんに対しても、変に格好つけて敬語を話していると言われたこともありました。今の話し、何を言っているか分かりませんとか、隣に座っている先輩たちにも注意されたことも何度もあります。ですので、最初は言葉遣いがきちんとできること、そして先程相手に怒ったら自分も怒られるという反射のことも話していましたけれど。朝出社したときに、「おはようございます」とにこにこ話しかけると、朝から気持ちよく仕事が始まると思います。みなさんもそう思いませんか?後は、ちょっと緊張して何を喋っているかわからないのですけれど、先程も申しあげましたが、自分がその会社で何をしたいかと、会社のために自分が何が出来るかというのが大切で、そのためには自分の努力が必要ですね。自己分析も必要です。社交的でない人は、営業に向いていないとか。それが全部そうだと限りません。わたしも昔は人見知りでしたし、大勢の人の前で話すことが苦手でした。今の仕事はインバウンド事業が多くて海外に行くと、営業職が多い。なので、すべてがこうだということはないと思います。みなさん、もっと長く話すとお腹もぺこぺこだと思いますのでこれで終わらせていただきます。この後も、みなさんとたくさん交流できればと思います。今日はありがとうございました。





第二部 交流会
1.        開会挨拶及び乾杯

東洋ビジネス協同組合 呉 相奎氏


みなさん喉渇いたと思いますが、2分で終わらせます。私がさっき紹介を受けました呉 相奎と申します。北海道に来て今10年経ちました。今日本でやっている会社は、中国から日本に来ている方々のサポートをしております。今この貴重な時間に、三名のお話を聞いて非常に勉強になりました。今日参加された25名のこれから就職したいと思う方にアドバイスになるかなと思うことがあります。せっかく、今参加して頂いたので、この3名と名刺を交換してください。この短い時間で交流できないと思います。自分が信頼できる先輩だったら連絡をして、ぜひ就職活動の事を教えてくださいというようにしてください。それでは終わりたいと思います。みなさんコップに全て飲物が注がれていますでしょうか?車で来られた方はビールを避けてください。それでは、乾杯!ありがとうございました。




挨拶

札幌商工会議所 松浦氏

みなさん、札幌商工会議所の松浦と申します。最後にご案内だけさせて頂きます。今日私たちのなかでお話に出てきたアジアンブリッジとは何なのかというものを書いたパンフレットをお持ちしています。今日実際にお話しして頂いた 李さんなども載っています。今年はもう終わってしまいましたが、合同会社説明会とかに参加して、実際にもう就職を決めた人の声ですとか、企業の方の声も載っていますので、参考にしてください。特に修士1年生や、学部3年生でこれから就職活動をする方、来年また12月から就職活動を始めている方も多いと思いますが、色々なイベントに参加して下さい。こういうイベントに参加して頂けると、我々も就職支援しやすくなりますので。学部4年生や修士2年生ですけれどまだ就職が決まっていないという方も、諦めずにチャンスを待って頂きたいと思います。私たちの方からお電話やメールを受け取っている方もいらっしゃると思いますが、こういう会社がありますけれどどうですか?ということを提案させて頂いております。是非コミュニケーションを取って頂ければと思います。
あとは、留学生の方は、内定報告をして頂けると、図書カードがもらえるよというお知らせがいっていると思います。実際図書カードをもらいに来ている方も今日いらっしゃいます。なぜならこの事業は日本の税金を投入してやっている事業です。札幌地区は、これだけの内定者が出ましたという報告をすると、ちゃんとした良い事業だったなと評価してもらえて、みなさんやみなさんの後輩の方も継続できますので、自分もお友達も、内定が決まったら、私の方にご連絡して頂ければと思います。
今日ご案内のチラシが間に合いませんでしたが、122日に張社長にご協力頂いて、今度中小企業の経営者の方との交流会もあります。実際に経営者の方と話すと、この学生目立つな。印象に残っているなということで、後日私のところで、また面談したいということで連絡があります。122日水曜日の夜はまたここでやりますので、ここにいる留学生の方みんな対象になりますので、来て頂きたいと思います。また募集が開始したらみなさんにお知らせいたしますので。
あとは、内定が決まった後も、電話が苦手だとか、お茶の出し方が難しいとか、日本の会社には難しいマナーがあります。日本人の僕でも今でもあんまり取らないようにしています。でもまあ取らざるを得ないので。今はそんなに緊張せずに取ることが出来ますが。まぁ敬語は日本人でもあまり上手くないので、難しいですけれど、そういうセミナーを開催して少しでも慣れてもらおうと思っていますので、是非参加して頂ければと思います。以上です。





2.閉会挨拶及び乾杯

ソリトン・コム㈱ 宋林氏

みなさんこんばんは。先程ご紹介にあずかりました、ソリトン・コムの宋林と申します。私は日本に2009年の時に来まして、ちょうど4年経って5年目になりました。毎回こういう会に参加して、さきほど先輩たちが色々とアドバイスをしてくれましたが、今日は最後ということで、ちょっと重いのですが、ひとつだけわたしのアドバイスも皆さんの役に立てればと思います。既に内定をもらった方もいらっしゃると思いますが、外国人の方の就職、企業が少ない札幌での就職は非常に難しいです。波に乗って頑張って頂ければ成功すると思いますが、その手段はたくさんありますが、こういう会に参加するとか、あとは学校の就職支援センターですとか、アジアンブリッジとか参加すれば良いと思いますが、人数の制限がありますので、あらゆる手段を使って、札幌で良い仕事が見つかればよいと思います。外国人は札幌に住んで、札幌商工会議所から始まり、北海道チャイナワークさんにも協力して頂き、こういう会がなければ、多分みなさんここに集まらないと思いますが、これから今日は一回会って、次はいつ逢うかわかりませんが、何年か後にみなさん札幌の企業に就職して、経済とまではいきませんけれども、北海道チャイナワークさんのビジネスパートナーさんになれれば良いなと思います。みなさん、札幌で頑張って行きましょう。本当に今日はありがとうございました。