2014年1月29日水曜日

道内中小企業対象 外国人材活用セミナーの報告

道内中小企業対象 外国人材活用セミナー
日時:平成26122日(水)   1540分~1750
講師:セガサミーゴルフエンタテインメント㈱ 代表取締役社長
   グローヴエンターテイメント㈱ 人事部長 平岡 純 氏      
場所:ACU 中研修室
参加者:企業19人、留学生1人、関係者7


事例紹介①

セガサミーゴルフエンタテインメント㈱ 代表取締役社長 太田康裕氏

お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。ゴルフをテレビで見たことがある方手を挙げていただけますか。ゴルフを自分でプレーされている方手を挙げてください。ありがとうございます。話がしやすい環境にあるということがわかりました。





410月はゴルフ場として営業。123月ノーススノーランド(冬のアクティビティ)。
ほとんどのゴルフ場は冬季間閉鎖している。弊社は冬もクラブハウスを開けている。備品類は夏のものとは違う。空港に近く、千歳市に対する貢献ということで冬の事業にも取り組んでいる。冬の事業を行うことで海外の事業にも展開するきっかけとなった。毎年7月には「長嶋茂雄invitational セガサミーカップゴルフトーナメント」を開催している。今年は10回目の記念大会となり、大規模に開催する計画。

外国人の活用
なぜ海外を意識したか。約8年前、石油関連会社で働いていた人と知り合い、その人物が石油買い付けというグローバルな仕事をしていたので、少しずつ影響を受け始めた。海外を飛び回っていたので、海外での仕事の実情、ゴルフ場の違いなどを知ることができた。また、彼が香港の財閥で、企業のオーナーだったので、ゴルフ場を所有していた。そこと弊社が提携したことも一つのきっかけだった。そのゴルフ場は日本のパブル期のような状態で、会員専用のゴルフ場だった。バブル崩壊後、ゴルフ場の経営も厳しく、少子高齢化でマーケットも縮小し、海外へ企業が進出するようになった。国内の経済的マイナスを海外で補おうとする傾向が出てきた。ゴルフ場は非常にクローズなマーケットなので、なかなか海外展開という発想が今までできずにいた。ゴルフ場も、なんとかマーケットを拡大していかなければと危機感を持った。北海道も海外の観光客受け入れ推進を導入していたので、海外を少しずつ意識し始めた。かつエアラインが増便になり、ゴルフ業界にもチャンスがあるのではと思った。

ゴルフ場の冬季間の事業
具体的、明確に実態を把握できる事業だった。約6年前からグローバル戦略を少しずつ取り入れ始めた。この冬季事業を始めることにより、観光業界に入ることができた。海外の情報収集がやりやすくなった。冬季事業を含めて、海外へ営業にいけるようになった。

ゴルフ場業界全体の状況
会員制とパブリックの2種類がある。会員制のゴルフ場はよく知られているとおり、会員のみが予約できる。パブリックはフリーに予約がとれる。クローズマーケットなので、オープンにできない部分もある。どうしても受身のビジネスになってしまう。最近では会員制のゴルフ場もパブリック化している。会員以外でも予約が取れる。メンバー費が会員の料金に近いなどの問題が発生している。理事、役員の許可なしには物事を進められないという現状もある。しかし、少しずつ海外からの客を受け入れ始めたゴルフ場も増え始めた。
北海道の観光状況に類似したマーケット市場で、観光客の増加とゴルフ客の増加傾向が一致している。ゴルフが非常に浸透している国が韓国、台湾です。そこからの客が約13年前から苫小牧地区を中心に増加している。苫小牧地区のゴルフ場はホール数が多い。18ホールを1クラブで営業するのが普通だが、たとえば、36ホールで1クラブだったり、45ホールで1クラブだったり、72ホールのゴルフ場があったり、キャパが大きいが、全てを日本人客で埋めるのは厳しい状況です。苫小牧地区のゴルフ場はそういう理由から積極的に海外に進出することになった。それゆえ、来場者は韓国、台湾が多い。その他のアジア諸国へは78年前から動き初めて、それらの国はゴルフ事業が成熟していなく、ゴルフ人口が少なく、富裕者層が中心になっている。最近、観光客を積極的に誘客、集客しているリゾートが、海外ゴルフ客の集客に成功している。ニセコ、ルスツはホテルが主で、そこに付帯しているゴルフ場なので、ホテルとしてたくさんの客を集客できるキャパをもっている。そういうホテルは外国客集客に特化していて、単体でゴルフ場を経営しているわけではないので成功してきている。

海外のゴルフ客の動向と特色
韓国、台湾のゴルフ場は安価なツアーが多く、34泊で10万円くらい。中国、香港、マレーシア、タイは、ハイグレードなコースを回りたいという希望が強い。57日、34プレーをし、いろんなゴルフ場を回って帰るという状況で、家族連れもいる。朝からプレーを開始し、食事、風呂を終えても2時半くらい。その後観光しに行く傾向がある。小樽で寿司を食べたり、札幌へ観光へ行ったりする人もいる。外国人客はゴルフクラブ、ゴルフ用品の購買率が高い。日本のニューモデルが売れる。北海道では100万円をだして会員権を買う人は少ないが、これらの海外客の所属しているゴルフクラブの会員権は500万円以上、年収2千万円から4千万円くらいの人が自国のゴルフ場の会員権をもってプレーしている。まだ北海道のゴルフ場の現況をよくわかっていないのが実態です。北海道には180のゴルフ場があり、これらは特に道央地区に集中しているが、まだたくさんのゴルフ場があることが知られていない。

今後の展望
4つの大きなプラスの要点がある。円安傾向になっている。経済的に大きなチャンスになっている。観光ビザの規制緩和。中間層の客も日本に来られるようになってきている。航空機の増便。東京や大阪にチャーター便を飛ばしたり、直行便を増便。日本国内の観光客を増やそうと目標設定されている。日本国内では1000万人を目標にしている。1520%の増加を目標としているので、観光客の動向を見ると戦略が立てやすくなる。両方のマーケットが形成し、どんどん進行している。ゴルフ業界の優位点は、ゴルフがスポーツ化している。オリンピックの正式種目となった。プロが選手に選ばれるかどうか、日本ゴルフ協会が選定基準を決めているが、ゴルフの種目は東京オリンピックには残ると思われる。霞ヶ浦で大会が開催されることが決定されている。オリンピック強化委員会も立ち上がっている。これまでは石川選手、松山選手の人気にすがっていた状況だったが、これからはゴルフがスポーツ化され、人気も高まっていくと期待している。

北海道には180コースあるが、トーナメントというプロの試合を開催しているコースが今年は5つ、昨年は6つありました。一つの県でトーナメント数は、よくても3つが限界。グリーンの長さ、距離などトーナメントを行うための規制があるので、5つも開催できるということはそれだけ多くのいいコースを所有しているということで、道内のゴルフ場にとってはいい素材になる。

北海道の気候、食文化が魅力的。例えばバンカーでは体感温度が50度くらいあり、北海道の気候は非常に魅力がある。また北海道の食べ物は美味しいので、優位点がある。国内、海外の客を含めて、こういったことを活用していくと、大会の誘致、合宿の誘致などによってチャンスが生まれてくる。ゴルフ場も観光資源の一つと理解しながら、行政と連携して情報を得ながら、新しい経済効果をもたらすことができると考える。

ゴルフ場では海外客の受け入れ問題が多々ある。同様な問題を抱えているゴルフ場が多数ある。道内ゴルフ場のほとんどが会員制なので、そのスタイルを乱されるおそれがある。外国人客が入ってくると雰囲気が悪くなると危惧する客がいる。文化の違いによって、日本人のゴルフ場離れが起きるのではという危機感を感じている。スタッフに多国語を話せる人がいない。予約の電話、メールの返信ができないという現実がある。来場後の対応ができないのではないか。プレースタイルが違う。一人の客にキャディが一人つく国がある。日本では1グループに一人のキャディがつく。ラウンドペースが遅くて、マナーが悪いのでは。ハラルなどの食事のメニューは大丈夫かなと、特別なメニューを用意しなければいけないのでは等の問題があり、6年前には我々は勉強不足、情報不足だった。他のゴルフ場は今こういう問題に直面していると思いますが、その当時は海外客を受け入れるかどうか、試行錯誤していた。

ゴルフ場では海外客の受け入れ問題が多々ある。同様な問題を抱えているゴルフ場が多数ある。道内ゴルフ場のほとんどが会員制なので、そのスタイルを乱されるおそれがある。外国人客が入ってくると雰囲気が悪くなると危惧する客がいる。文化の違いによって、日本人のゴルフ場離れが起きるのではという危機感を感じている。スタッフに多国語を話せる人がいない。予約の電話、メールの返信ができないという現実がある。来場後の対応ができないのではないか。プレースタイルが違う。一人の客にキャディが一人つく国がある。日本では1グループに一人のキャディがつく。ラウンドペースが遅くて、マナーが悪いのでは。ハラルなどの食事のメニューは大丈夫かなと、特別なメニューを用意しなければいけないのでは等の問題があり、6年前には我々は勉強不足、情報不足だった。他のゴルフ場は今こういう問題に直面していると思いますが、その当時は海外客を受け入れるかどうか、試行錯誤していた。

解決策
外国人従業員の採用。日本人、外国人専用と分ける必要はないが、外国人を採用する。海外提携ゴルフ場開拓によって生の情報を得ることができた。コミュニケーションをとることを含めてこの二つを実施してきた。

冬季事業営業によるマーケット調査。北海道観光機構とゴルフ観光協会との連携により未知の知識を習得でき、プロモーションも具体的になった。

海外のランキング上位のゴルフ場と提携した。香港のディスカバリーゴルフクラブ、マレーシアのサウジアナゴルフクラブ、ハワイのホノルルカントリークラブ、タイのサイアムカントリーゴルフクラブ、アルパインゴルフクラブと提携している。6年前に海外を意識し始めたが、当クラブは18ホールしかなく、たくさんの海外客を受け入れられる状況ではない。海外客に来てもらいたいと考えたときに、提携することで相互にメリットになるし、受け入れ体制を整えられると思い、提携したゴルフ場から予約を受けるシステムになった。お互いのメンバーがプレーできる環境がいいと進めてきた。

例えば、マレーシアとのフレンドシーマッチを行ったが、10月に30名のツアーが来た。57日で当ゴルフ場で2プレーし北広島や札幌で2プレーした。その後小樽、定山渓、支笏湖などで観光し、ススキノの居酒屋に行ったり、経済効果があったことを実感した。

ノーススノーランドの冬季事業は今年で4年目でして、過去年間の推移は、海外客は2011年度1万人くらい、道外客2千人くらい、道内客4千人くらい。海外の1万人の90%が台湾客、それに中国、香港、タイ、シンガポールと続いている。このようなところからも海外について勉強することができた。

外国人の採用について
2年前に1名留学生を採用した。面接をし、初回だったので諸手続きもわからないことが多かったが、勉強しながら手続きを進めた。201241日入社。入社試験を実施し、3名と面接した。サービス業なので、笑顔が大切。3名とも素晴らしい人物だった。日本語能力検定1級を取得。採用した女性は千歳市内に転居し、働きながら自動車免許を取得。環境や状況が違うので現場の仕事についても彼女をサポートするように他の社員にも指導した。いまではフロントの中でも中心になって動いてもらっている状況。今入社後約1年が経過し、フロント業務はゴルフ業務と冬季業務の2種類に従事している。海外プロモーションには通訳として上司に同行している。ビジットジャパンなどの500社ほどが集まる大規模なプロモーションでも、堂々と我社のプロモーションをするなど活躍している。海外から視察団が来た時は、我社の説明に当たったり、通訳をしたりと大活躍。冬季事業のパンフレットは五カ国後に対応しているが、中国語の簡体字、繁体字の翻訳もした。性格がとても真面目で、心配していたスタッフ間コミュニケーションもきちんと取れている。仕事をひとつひとつ理解しようとメモをとり、時間はかかるが着実に進歩している。彼女がいることで、生活習慣等の違いにより、いい刺激になっている。中国、台湾、香港等のお客様に対応してくれるため、当社の信用度を高めてくれている。海外から来た客を自国語で対応できるので、安心感を与えることができ、そこから信頼感が生まれ、外国人社員を1名採用したことにより、企業としておおいに成功できた。

今後の展開
グローバル戦略を促進することが他のゴルフ場との差別化になるという重要な政策です。親会社もエンタテイメント企業であるために、世界視野はもたなければいけないということは背景にあった。コミュニケーションをとる時にはお客様との会話を大切にし、サービス業なのでおもてなしの気持ちも大切ですが、日本人客と外国人客とを差別することなく、社内で国際理解という雰囲気も出てきている。外国人採用によりいろんな方面に影響が出てきている。今後も、外国人の採用を進めていきたい。

世界のゴルフリゾートに
内のゴルフ場は、ゴルフ場に宿泊施設がついている。海外の場合は複合施設の方が多い。そういう面で厳しいところがある。観光が主軸事業の北海道であってもゴルフリゾートクラブと呼べるところが少ない。ゴルフ場が主体となり、それにホテルやその他の施設が付属するケースはほとんどない。リゾートという環境に持って行きにくい。ゴルフを中心としていろいろなものを巻き込んでいくという新しい形を探したい。これを背景に当ゴルフクラブは外国人を採用し、他業種と連携していく予定です。受け入れ体制の整備、プロモーションの連携、インフラの整備を進め、企業としても成功していけるように考えている。我々が成功例になれれば、業界にも刺激を与えることができ、北海道がゴルフ天国と呼ばれ、みなさまの企業にも影響を与えられる企業になれればと思っている。

業種にかかわらず海外とのビジネスを積極的に展開していく時代だと思いますが、そのためには外国人採用による実情、文化、特色を我々も理解しなければならないと思っている。またそれを検討していくことによって、企業にとっても重要な政策になることと思う。本日はゴルフ場で外国人を採用することの実例を説明しましたが、今後採用を考えている皆様の参考になれば幸いです。



事例紹介②
グローブエンターテイメント㈱ 人事部長 平岡純氏

簡単に自己紹介します。生まれは京都です。大阪の大学を出て、東京の会社に就職しました。2007年に同期が会社を立ち上げたので、それに一緒に関わり、今でも役員をしています。2008年にグローブエンターテイメントで人事部長として採用されました。2010年に起業し代表をしております。今は3つの会社に席を置き、そんな働き方をしています。

グローブエンターテイメント㈱について
札幌、函館、秋田に直営4店舗があり、東北でも1店舗新たに始めます。衣装事業としては直営店3店舗、レストラン2店舗、イタリアンの居酒屋風レストラン1店舗を運営している会社です。

グローブエンターテイメントの3つの特徴
ワンストップ型。1つの結婚式を執り行うのに必要な職種は20種くらいあると言われています。人気職種のプランナーの他、シェフ、パティシエ、ソムリエ、ギャルソン、スタイリスト、ヘアメイク、コーディネーター、デザイナーなど約20職種。多くのブライダル会社はそのうちの10種くらいを外注し、1つの結婚式を何社かでプロデュースする。弊社はあえてそれを自社で全部行う。両方にメリット、デメリットがあり、どちらのスタイルにするかはその会社の価値観による。なぜ弊社がそのスタイルをとったかというと、お客様に「できない」と言わないというルールがあるから。ある仕事を外注した場合、先方からできないと言われるとそれができなくなるので、それを避けるために自社ですべてをできるように取り組んできた結果ワンストップ型になった。

デメリット:各職種を採用するのが難しい。ウェディングプランナーは人気があるので、たくさんの応募が来るが、和食の調理人とかは希望者が少なくなってきた。出展するのにスピード感が必要で、どちらに重きを置くかによってスタイルが違ってくる。

婚姻届出数、つまり結婚式の数ですが、日本全体で50%を切っている。2組入籍すると1組結婚式を挙げない、そういう傾向になってきている。札幌とか東京などの大都市圏では6070%近くに行きます。理由はいい結婚式が出来る環境が整っているから。函館では45%。秋田も45%。道東には30%の地域もある。そういう実施率の低い地域に出店して、実施率を高めていこうというビジョンを持っている。結婚式のシェアを取りたいのではなく、マーケットそのものを大きくしたい。あと29出店したい。それが弊社の大きな特徴です。

外国人活用の理由
弊社の3つの課題。①採用が難しい地域で展開しなければならない。②全て内製化しているため強みは人になっている。人づくりが根底にある。③マーケットを大きくするには今までと同じやり方ではいけない。新しいものを作って提供していくためには、新しい価値を作れる人が必要で、外国人の採用も含め、新卒採用、中途採用、アルバイトを正社員に登用する制度、この4つのアプローチで必要な人材を確保している。

同じ結婚式でもMCが違うだけで全く違うものになる。MCのパワーも大事なので、そこにも力を入れたいので、外国人にMCをしてもらう。日本語を話せる人を探すのが大変ですが。

外国人材に期待したことは、先ほど言った3つめの新しい価値を作ることに一番重きをおいた。ギニア人、お酒と肉はだめで、仕事中に一度お祈りをする。フランス人のダニエルはシェフとして活躍している。広報を担当している韓を採用してからメディアに取り上げられる回数が増えた。フォトウェデイングと観光を合体させた事業を手がけてくれている女性もいます。北海道人から見る北海道と、道外人から見る北海道とは違う。外国人から見るともっと大きく違う。そのギャップが新しい商品とかサービスを創る源になると感じた。海外誘客はその一つで、函館から仕掛けているが、函館を候補として挙げたのは彼女で、函館は海外にもっとPR出来るものがあるという発想から始まった。そういうことを外国人を採用したことによって増やしていきたい。

新卒採用の場合は約55万人がいるので、その中から弊社にあった人材を見つけることができるかもしれないという発想はあるが、それを世界に広げたらもっと増える。必ずしも優れた人が日本人とは限らないのではという発想から、よりレベルの高いプロフェッショナルな人材に出会いたかった。

3つ目に、既存スタッフへの刺激が強い。レンさんが最初きたとき、日本語ができなかった。なんとかコミュニケーションを取ろうとわかりやすく話す。コミュニケーションが丁寧になるので社内の会話が優しくなった。今外国籍の方は7名。来月2名増える。二人とも日本語が流暢ではないので、会話が優しくなってくると思われる。それによってチームワークが強固になる。結婚式の品質にもそれが現れるし、業績にも数字として出てきている。

外国人社員採用の効果
顧客満足度の向上。レストランにいってフランス人がいたらびっくりしますが、単にそれを狙った。クチコミが増え、客数が増えた。顧客満足度の向上による販売促進が強くなった。

新事業を創ることができた。新しい事業の柱になっていくだろうものができた。

中国からの新卒採用も北京大学などのアッパー層を狙って採用したが、めちゃくちゃ頭がいい。企業経営に欠かせないPDCAサイクルをしっかり回していくと、プランの遂行も大事だがチェックの体制も大事で、アンケート分析、販促分析、営業分析をリサーチャー担当がしているが、かなり分析力が上がって、それが集客率、成約率の向上につながる。

広報担当の韓が来るまでは、メディア掲載されたのは年に一度あるかないかの程度だった。今は毎月掲載がある。彼女は人間力がすごくて、出会った人が全員友達になっていくような人で、facebookの友たちが2千人近くいる。

彼らが入ってきてくれたおかげで上昇意欲が高まった。日本人でも外国人でも昇給、昇格は同じ仕組みで行っています。主任で働いている外国人を見て、自分もそこにいこうと頑張るきっかけを作ってくれた。出店する上で一番大事なのは責任者の創出なので、上昇志向を持つ人間を増やして行くことは人事の大きな課題。

ブライダル会社の成約率は良くても40%ですが、通常弊社では50%くらいだったが、外国人採用により、60%近くになった。彼らがやってくれるなら是非お願いしますという構図になってきている。

海外からの誘客新規事業ですが、英語、フランス語、中国語、日本語の4ヵ国語ができる彼女は、単身で2週間香港に行き、20社と提携を交わした。函館で誘客事業を開始している。最近は海外で結婚式を挙げようという会社が増えているが、我々は海外から客を呼ぶ。なぜなら日本での方がいい結婚式を挙げられるから。マーケットを活性化するうえでも、いろんな人が地域に来る流れを作りたい。地域の方が海外の人を呼ぶ為に積極的に働きかける流れも作っていきたい。最近はグローバルと言われていますが、地方から先にグローバルにしようと、まずは函館からやっている。30箇所でそういう取り組みができればいいと考えている。イタリアから来る彼女は秋田でそれをしてもらう。

広報
取り上げられる回数が増えた。事業1店舗スタートしますが、秋田で事業を展開するとメディアで取り上げられたことにより、その事業が生まれた。一番苦労するのは人材集めで、できる人がそれほどたくさんいないので、さらに人を強化する必要がある。

プロデュース事業のいいところは利益性が高い。秋田だと会場をゼロから作るので、それに投資が必要ですが、それ以上に入ってくるものがあり、その流れを彼女が作ってくれたことに対して高い評価がある。ここまで簡単に実際どういう実例が生まれているかの説明をしました。

受け入れる上で大切にしていること
    分け隔てない。ギニア人が入社しましたが、ダミアンがその当時主任になっていたので、外国人にも機会が与えられていることを知り、入社を決意した。

②お互いの価値観を知り合う。外国人スタッフは能力がすごく高いので、プラス面は多いが、一つ間違えばマイナス面の方が大きくなる。日本人に対してももちろんそうですが、外国人にはもっと最初の段階で丁寧に説明する。成功例ばかりではなく、失敗例ももちろんある。反省点は説明不足だった。

③母国語で話せる環境を作ってあげる。ギニア人もフランス語で話すし、フランス人のダミアンももちろんフランス語で話す。ダミアンはフランス語で話せることをすごく喜んだ。彼は日本語は話せるけれども、母国語で話せることでストレス解消になった。ダミアンは突然爆発することがあったが、それがなくなった。母国語で話すことは、彼らを伸ばす要因かもしれないが、潰す要因かもしれない。

④高い意欲を活かす。自分が新卒採用で海外で働くことを考えたら、すごいことだと思った。国を越えてこちらで働こうと思っている人はすごく高い意欲を持っている。先ほどの海外誘客事業も広報もそうです。

⑤在留のサポートは丁寧にしてあげる。書類の準備などは早めにする。それ以上の仕事を彼らはしてくれる。

外国人活用のポイント
    外国人を起用しようと考えるのではなく、採用枠を70億人と考えると面白い。
    分け隔てない。
    受け入れ準備をきちんとする。彼らがモチベーション高く仕事をしてくれるように準備をする。住居はもちろん、日用品の購入にも同行するし、住民登録などにも同行する。携帯電話、銀行口座なども準備をきちんとして、生活基盤を整えてあげる。そこを軽視すると後々こちらが大変になる。最初に丁寧にしてあげると、その後がいい。

10年で30箇所に出店する計画ですが、今現在100人の従業員がいてそのうち10人が外国人つまり10%ですが、30箇所に達した時には30人、30%にしようと思っています。それを経営の目標値としている。組織の中に25%異質な人材がいる方がいいと言われているので、30%はちょっと多いが、グローブエンターテイメントという会社名なので、5%上乗せして、楽しくやっていこうと思っている。

質疑応答
質問:採用して困った例がありましたら、教えていただけますか。
答え:採用で苦労するのは面接時。なぜ日本で働きたいのか、日本に来て何をしたいのかと聞いたときに、日本語で頑張って答えてくれる。日本語で答えると安易な答えになるが、おそらく母国語になるともう少し違った答えになるのでは。なぜという深いところがなかなか見えにくく、その点を自分たちは大事にしているのだが、その点が苦労している。だから、今回のイタリア人も難しかった。意図を汲み取るのが難しい。採用してからは、怒るポイントがわからない。どうして彼が怒っているのかわからないことが多々ある。環境の違いからくるのかもしれないが。

質問:入社してから説明を丁寧にする。入社してからは、空気を読むとか、先輩の行動を見て学ぶとかが日本的ですが、ブライダルでは、日本的な慣習などを教えるために、研修とかはしているのでしょうか。
答え:研修はしています。日本人がするとお客様から怒られるようなことでも、外国人がするとかえってお客様から喜ばれることもある。外国人スタッフを可愛がってくれるお客様が多く、今のところ問題になったことはない。逆にお客様の満足度向上のポイントになることもある。

質問:貴社の社員はモチベーションが高いと感じます、日本人を含めて、日本人の新卒と外国人の差はありますか。そこで苦労したことはありますか。
答え:日本人にも優秀な新卒者は大勢いるが、そういう人たちは一流企業へ行く。弊社はまだ知名度のない中小企業なので。でも中国人は日本の人口の10倍の人がいるので、数がすごいなと圧倒されます。あと、日本人は内志向かもしれない。海外へ行こうという人は外国人よりは少ないのかもしれない。

質問:外国人を雇っている企業では、外国人社員が経営上のトップと接触する機会がある。社長と海外へ出張に行ったり。そこで外国人社員が勘違いして、偉そうな態度をとることがある。部下が社長と行動を共にするなどして、担当上司から嫌われるようなことも聞いたことがあるが、貴社ではどうですか。または何か意識していることとかありますか?
答え:弊社は飛び越えるような人しかいないので、たとえばピラミッド型のようなものもありますが、アルバイト者が社長に提案することもある。弊社は100名ほどの会社なので、飛び越える行為が逆にありがたい。

質問:行政書士をしております。ギニア人の方はお祈りをする習慣があるとおっしゃられましたが、お部屋を用意するとかなどしているのでしょうか。どのようにされていますか。
答え:お祈りのために作った部屋ではないのですが、一室あります。二次会の会場の後ろのブースがお祈りの場所になっています。経験なイスラム教徒ではなく、一日一回で大丈夫という人だったので、それも良かったのかと思っています。

質問:お祈りの時間は業務ができないけれど、他の従業員からそれはおかしいのではないかという疑問はおこりませんでしたか。
答え:ないです。外国籍のスタッフが増えているからかもしれませんが、ありません。

質問:メディアで取り上げられる回数が増えたということですが、どのようにしてそうなったのでしょうか。
答え:広報の女性が高いコミュ二カーション能力を持っていることがひとつ。あとは彼女の知り合いが広報の件でレクチャーしてくれた。そこからノウハウを得て、それからテレビ、新聞、雑誌、ラジオなどで取り上げられる回数が増えた。

質問:各人が能力を発揮できる希な企業だと思いますが、逆に能力を発揮できなくてやめてしまう社員もいると思います。離職率はどのくらいですか。
答え:8.5%です。もともとは25%でした。面談を行います。上司に言えないことも多いと思いますが、そういうことを吸収してあげています。新入社員には入社後1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年後に面談しています。そこがやめたくなる時期なので。

質問:メンター制度はありますか?
答え:あります。同じ言葉を話す人をメンターにしています。